豊福(極早生みかん)|無農薬・自然栽培で育てる森征四郎のみかん

熊本県山鹿市に、40年以上もの年月をかけ
無農薬のみかん作りに情熱を注ぎ続けている
柑橘農家の方がいます。
80歳を超えた今でも元気に無農薬のみかんを栽培している森征四郎(もり・せいしろう)さんです。
「森さんのみかんしか食べられない」
という声をいただくほど森さんのみかんには
自然の美味しさが詰まっています。
難しいといわれる無農薬の栽培に
今でもこだわり続ける森さんの想いと
なぜ、これまで無農薬栽培を続けてこれたのか。
無農薬栽培が生む
みかんの美味しさとともにご紹介します。
動画:森さんが20年作り続ている豊福みかんの特徴

無農薬にこだわり続ける森征四郎の豊福みかん

森さんが無農薬栽培にこだわり続けるのは
「誰もが安心して食べられる体に優しいみかんを作りたい」という想いのためです。
森さんがみかん栽培を始めたときは
農薬使用による栽培が当たりでした。
多くの農家も食べる人も、農薬について
何の疑問も持っていなかったのです。
しかし森さんは、人の体やひいては地球環境にも決して無害とはいえない農薬の危険性を懸念し
当時誰もしていなかった無農薬栽培に挑戦したのです。

森さんが無農薬のみかんを栽培しているのは
深い歴史と文化に育まれた
熊本県山鹿市(やまが)です。
市内には、古代に作られたとされる古墳群が点在し、山鹿灯篭をはじめとした伝統工芸や芝居小屋の八千代座は、今でも大切に守られ、継がれています。
緑豊かな自然にも囲まれた地域で
農産物も豊富にとれる地域である山鹿市は
年間平均気温が16℃と温暖です。
西からは有明海の潮風もふくことから
みかん栽培には適した環境なのです。
この山鹿市で生まれ育った森さんは
今から50年前に、みかん栽培をはじめました。
40年前に始めた無農薬栽培みかん作りへの挑戦

森さんは、50年前に山鹿の山を開墾し
みかん栽培をはじめました。
無農薬のみかん栽培をはじめたのは
その10年後です。
当時は農薬使用の栽培が当たり前で
無農薬でみかんを栽培する人は
ほとんどいませんでした。
無農薬の栽培方法は誰も知り得ていなかったため
森さんはたった一人で無農薬栽培に挑んだのです。
10年前からは、肥料も使用せず
自然栽培でみかんを作られています。

森さんの農園には
多様な生き物が棲みついています。
特に多く見られるのは、クモです。
無農薬にすることで
クモをはじめとした生き物が多く棲みつき
徐々に病害虫による被害が減ってゆきました。
これら多様な生き物の存在が
農園内の生態系のバランスと整えることで
病害虫の繁殖・被害を防いでいるのです。
無農薬・無肥料の自然栽培はとても難しく
収量も少ないので
自然栽培の果樹農家は非常に少ないのですが
80歳を過ぎた森さんは
今でもパワフルに自然栽培に挑戦し続けています。

森さんが50年かけて作り上げた土です。
無農薬・無肥料なので
土中には多くの土壌微生物が生息しています。
地上では、多様な生き物が病害虫を防ぎ
土中では、微生物たちがみかんの木を育てる。
農園の豊かな自然環境が
森さんの無農薬への挑戦を支えてきたのです。
森さんが伝える豊福みかんの魅力とは

森さんが無農薬・無肥料の自然栽培で育てている
豊福みかん(とよふく)は
大浦早生×パーソンブラウンで生まれた
熊本特産の極早生みかんです。
初秋に収穫される
皮がやや黄緑がかった極早生みかんは
酸っぱいと思われがちです。
しかし、森さんの豊福みかんは極早生みかんの中でも、後期の10月頃の出荷となるため
酸味は甘味に変わってきています。

糖度は安定して10度-11度前後ですので
酸味が苦手な人でも、美味しく食べられます。
自然栽培のみかんは
無農薬のために見た目にばらつきがありますが
これこそが、自然栽培である安全な証拠です。
また、森さんのみかん園で豊福みかんの皮をむいてみましたが
皮と房がしっかりと付いています。
これこそが、自然栽培で育てている特徴の一つです。

森さんは、豊福以外の品種も
無農薬・無肥料の自然栽培で作られていますが
その美味しさに
「森さん以外のみかんは食べられない」
と、まとめて購入されるファンも多いほどです。

40年無農薬に挑戦し続けてきた森征四郎さんの
「安全な果物を求める方がいる限り作り続ける」
という信念が詰まった優しく甘い味わいのみかんを
お楽しみ下さい。
豊福みかん
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